インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
交際0日でいきなり結婚したから、恋人期間と言うものが私たちにはなかった。

恋人っぽいことをしたのは、強いて言えばほんの少しの期間、仮想カップルだったことくらいだ。

結婚してから恋をすると言うのも妙な話だけど、これからは今まで知らなかった尚史をたくさん知っていけたらいいなと思った。


衣装と小物のレンタル、それからスタイリストの出張の予約が空いている日を教えてもらい、レンタルする衣装の候補をいくつか選んで、日程の調整をしてからまた来ますと告げて店を出た。

車に乗ると尚史はスマホで撮ったばかりの画像を私のスマホに送ってくれた。

自分ではどのドレスが一番似合うかわからないから、尚史に選んでもらった方がいいかも知れない。

「いろいろあって迷っちゃうね」

「それな。モモは何着ても可愛いし、全部似合うからどれにするか迷うよな」

こりゃダメだ、完全にイカれてる。

尚史は浮かれすぎて目までおかしくなっているようだし、両家の両親に意見を聞いて選んだ方が良さそうだ。

「俺は?似合うのあった?」

尚史は画像を順番に見て、少しソワソワしながら尋ねる。

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