インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
それに尚史にだって私が知らない友人がいて当たり前だし、私の知らないことがあっても不思議じゃないと思う。

気になりはするけれど、無駄な詮索はやめておこう。

胸のモヤモヤをビールで一気に喉の奥に流し込み、気を取り直してパーティーを目一杯楽しむことにして席を離れ、みんなとお酒を飲みながら食事をして、会話をして、ゲームも楽しんだ。

だけどやっぱりその間も尚史と水野さんの様子が気になってしまい、できるだけ気にしないようにと思っているのに、ときどき様子を窺ってみる。

「モモ先輩もやっぱりあの人のこと気になりますか?」

私の隣に座っていたリナっちが小声で尋ねた。

リナっちも何かを感じているようだ。

「うん……。兄者は仲良しの友達だから水野さんを連れてきたんだよね?なのになんだろう、この違和感」

「ですよね。私もさっきから、中森さんのなんとも言えない表情がすごく気になってるんですよ。それにほら、あれ……」

リナっちの視線の先を目で追うと、水野さんは尚史のすぐ隣に座って、キヨと兄者と楽しそうに話していた。

尚史は相変わらず黙ったままで、ひたすらビールを飲んだり料理を食べたりしている。

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