インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
そんなことを話しているうちにコンビニに到着した。

手早く食べられるおにぎりやサンドイッチなどを選んで次々とかごに入れる。

「尚史はちゃんと食べたかなぁ……」

私が思わず独り言を呟くと、アキちゃんは陳列棚のおにぎりを手に取りながら振り返った。

「大人なんだから晩御飯くらい一人でも食べられるでしょう」

「まぁ……そうなんだけどね。じつは尚史も仕事でトラブルがあって、今夜は帰れるかどうかわからないんだって」

「えっ、そうなんですか?!ついてないですねぇ、二人そろってよりによってこんな日に……」

私も尚史も普段はあまり残業がなくてほとんど毎日定時で帰るのに、結婚式の前日の今日に限ってこんな大きなトラブルに見舞われ、終わりの見えない残業を余儀なくされるとは、本当についていないと思う。

私たちはそれほど日頃の行いが悪かったのか?

それとももしかして、昔尚史が適当にあしらった女の子から呪いでもかけられているのでは?

いやまさか……漫画じゃあるまいし、そんな非現実的なことが起こるわけがないか。

「式は明日の午後だから、今夜中になんとか家に帰りたいなぁ」

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