インスタント マリッジ~取り急ぎ結婚ということで~
「エロいことしなくても、俺はモモとこうしてるだけで幸せだし、めっちゃ癒される。モモ、差し入れ嬉しかった。ありがとな」

「うん……どういたしまして」

尚史の大きな手の優しさと、私より少し高めの体温が手のひらからジンジンと伝わってくる。

このぬくもりを一生独り占めしたい。

私は間違いなく、誰よりも尚史が好きだ。


それから5分ほどして、尚史が「ずっとこうしてたいけど、そろそろ仕事に戻らないとな」と言いながら、ネクタイをしめ直した。

私ももう少しこうしていたかったけど、あと少しで休憩時間が終わろうとしている。

「そうだ……。私も残業になったから、バウムクーヘンの受け取りはお父さんに頼んだよ。それと、明日は11時半頃に迎えに来てもらえることになったから」

「そりゃ助かるな。じゃあ死ぬ気で頑張って、できるだけ早く終わらせる」

「私も頑張る。明日は結婚式だもんね」

コンビニ袋にまとめたゴミをバッグにしまって立ち上がると、尚史はイスに座ったまま右手で私の体を抱き寄せ、軽く口付けた。

「それももちろんあるけど、早く帰って少しでもモモと一緒に休みたいから」

「ホントに休ませてくれる……?」

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