雨上がりの恋
ついでに私の手から滑り落ちたスマホが足の小指に直撃し

「ううっ…」

と、声にならない声が出た。

片足たちの態勢で打ちつけた足の小指を握りしめ悶絶状態の私が、体を支えるため咄嗟に突いた手が壁とは別の何かに触れた。

顔を上げるとモニターに映る母の姿と、通話ボタンに赤いランプが点いているのが見えた。

そしてそのタイミングでトイレに行っていた頼人がリビングに戻ってきた。

私の様子に驚いている目の前の頼人。

「どうした?大丈夫か、美…

大きな声で私の名前を口にしようとしている頼人の口を慌てて塞ぎ、ボタンに触れていた指先を再度押した。

これで一旦は中と外の通信を遮断できたけど、さて…この状況をどう乗り切る?
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