世界No.1の総長と一輪の花
*
黒烏の倉庫の前で小声であいつと話す。
「……あんた1人でいいの?」
本当に今更。
族の総長が、わざわざ敵地に……しかも他の雷龍のメンバーはもちろん連れてきていないし…
黒烏だって30人くらいはいる。
「心配すんなって」
俺の心配が伝わったのか、あいつはくしゃくしゃと乱暴に頭を撫でてきた…
…ガキ扱い。だけど、あんまり嫌じゃねぇかも
「さ、喧嘩しに行こ」
少し楽しそうに口角が上がるあいつ…
バン!!!!!!!!!
勢いよく倉庫の扉を開けた。
作戦会議とかするのかと思ってたから少しビックリ。
いきなり開いた倉庫の扉に、中にいたやつら全員が注目。やっぱり30人くらいはいる…
バキッ!!!!!
鈍い音が響いて、ドサリと男が地面に倒れる。
男を殴ったのはあいつで、止まることなく次々と周りにいる男たちを殴って倒していく。
1人につき1発で必ず倒すあいつ…
しかもかなりの速さで…
……強い…
思えばあいつが…
雷龍の総長が喧嘩するところなんて1度も見たことがなかった……