W Love ダブルラブ~イケメン双子に翻弄されて~
説明によると、

アメリカの大学にいた頃、奈津子も近く有名建築家の会社に就職していて、梗月は奈津子と付き合っていた。
親にはまだ内緒だったが、二人とも将来を約束して、いずれは結婚もするつもりでいたらしい。が、実は涼月ともその頃付き合っていて、完全に双子を手玉に取ってそれがバレたとき、彼女は悪びれずにこう言った。

「二人とも顔がそっくりだからどっちか判らなかったわ。いいじゃないどっちでも。いずれはどっちかと結婚するんでしょ!」

その言葉にショックを受けた梗月は自暴自棄になりお酒に逃げ、より引き籠るようになった。

「俺は遊びと思って割りきった付き合いだったけど…、梗月は、あの性格だから本気で奈津子のことを愛してたんだ。だから余計に自棄になって…。
俺もショックだったんだよ、まさか梗月とも付き合ってたなんて知らなかったんだ。今思えばおかしなことを言ってたし、変だと思っていたが…、見抜けなかった自分が情けない」

その頃を思い出しているのか、苦々しい顔で俯く涼月。

梗月さん…愛する人がいい加減でちゃんと自分を見てくれてなかったことを知ってどれだけ辛かっただろう。

「もう、二度と誰も愛さない」
あの言葉は自分に言い聞かせているようだった。
~二度と傷つきたくない~梗月の心が泣いてるように思えた。

前澤副社長がなぜその事を知っているのかというと、
出張のついでに涼月達に会いに行った時に涼月と、奈津子と梗月のキスシーンをを目撃してしまったから。
その後、奈津子は色々付き合いが奔放になり手に負えなかったらしい。
最近までそうだったから城ヶ崎社長が痺れを切らして日本に呼び戻して結婚させようとしているという。
そのお相手が梗月か涼月。
また二人を手玉にしようとしている。

「俺は奈津子と結婚だなんてごめんだよ。梗だって…。いや、あいつはもしかしたらまだ奈津子のこと……」

静香を見つめながら呟く涼月に目を見開き、ショックで言葉を失う。

もし、梗月が今でも奈津子のことを想っているとしたら…。
静香は振られることは確実で、そんなことを今考えてる自分に嫌気が差した。

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