W Love ダブルラブ~イケメン双子に翻弄されて~
「わ、すごい」
外に出てベランダの先に行くと青空と広大な海が広がっていた。
真下は崖で広めのベランダがまるで船の甲板の様でその先端にいるような感覚になる。
そのまましばらく二人は無言で海を眺め、波の音を聞いていた。
「…涼月は、恨んでるだろうに、僕に対する態度は変わらなかった…。奈津子の事は遊びだった、だから別れてよかったんだと言っていた。逆に僕が奈津子の事を本気で結婚する気だったんだろうと言い出して…自分の気持ちを隠してるのは容易にわかった」
また話し出した梗月は苦しそうで、繋いだ手をぎゅっと強く握った。
「梗月さんは、その…奈津子さんの事は…」
答えを聞きたくないと思いながらも梗月の本心が知りたかった。
ゆっくり頭を振る梗月。
「言っただろ?ただの独占欲。大学生だったとはいえまだまだ子供だったんだよ。僕には本当の愛なんて持ち得ていなかった」
手を引かれ、ついていくと二人乗りのブランコの前。
目を合わすと座ってと合図され、手を離し座った。
ギッと音がしてゆらゆらと揺れるブランコ。
梗月も座り、上を向き空を眺めてる。
ーーー
奈津子とは話し合いをするために3人で何度か会ったが、二人の仲を取り持つことは出来なかった。
そのまま大学を卒業して日本に帰国し就職して、最初は本社にいたが、頼まれて転々と子会社を回るようになった。
その間、誰とも付き合うことはなく、自分は人を愛することはできない、望めば周りの人間を不幸にしてしまう、そう思い込んでいた。
ーーー
「だけど2年前、君と出合った」
目を合わせ穏やかに微笑んだ梗月にはにかみながら静香も見つめ返した。
外に出てベランダの先に行くと青空と広大な海が広がっていた。
真下は崖で広めのベランダがまるで船の甲板の様でその先端にいるような感覚になる。
そのまましばらく二人は無言で海を眺め、波の音を聞いていた。
「…涼月は、恨んでるだろうに、僕に対する態度は変わらなかった…。奈津子の事は遊びだった、だから別れてよかったんだと言っていた。逆に僕が奈津子の事を本気で結婚する気だったんだろうと言い出して…自分の気持ちを隠してるのは容易にわかった」
また話し出した梗月は苦しそうで、繋いだ手をぎゅっと強く握った。
「梗月さんは、その…奈津子さんの事は…」
答えを聞きたくないと思いながらも梗月の本心が知りたかった。
ゆっくり頭を振る梗月。
「言っただろ?ただの独占欲。大学生だったとはいえまだまだ子供だったんだよ。僕には本当の愛なんて持ち得ていなかった」
手を引かれ、ついていくと二人乗りのブランコの前。
目を合わすと座ってと合図され、手を離し座った。
ギッと音がしてゆらゆらと揺れるブランコ。
梗月も座り、上を向き空を眺めてる。
ーーー
奈津子とは話し合いをするために3人で何度か会ったが、二人の仲を取り持つことは出来なかった。
そのまま大学を卒業して日本に帰国し就職して、最初は本社にいたが、頼まれて転々と子会社を回るようになった。
その間、誰とも付き合うことはなく、自分は人を愛することはできない、望めば周りの人間を不幸にしてしまう、そう思い込んでいた。
ーーー
「だけど2年前、君と出合った」
目を合わせ穏やかに微笑んだ梗月にはにかみながら静香も見つめ返した。