W Love ダブルラブ~イケメン双子に翻弄されて~
1階のダイニングへ行くと美味しそうな創作料理が並んでいて、シェフをしている坂巻さんのお父さんが挨拶してくれた。
お母さん方はママさんとみんな呼んでるそうで、お父さんの方はなんて呼んだらいいか尋ねるとマスターだそうだ。マスターにママさん、なんだか面白い。にこにこ顔の二人に和んだ。
その後食べた料理はおいしくて、心が軽くなったのか静香は久しぶりに完食することができた。
美味しいデザートとワインも頂き、ほろ酔いで部屋に戻るとまたベランダに出た。
海風が気持ちよく、火照った頬を撫でていく。
空を見上げると、満天の星空。
海と同化してどこまでも広がる宇宙のように見えていた。
「静香…僕は好きな人も守れず、涼月達を騙し傷つけた酷い男だ。だけど、君と出合って初めて本当の愛に気付いた。こんな僕を君は許してくれるだろうか?」
隣に並び、不安そうに言う梗月さん。
お互い向き直り正面で見つめ合う。
「確かに、酷いことをしたと思います。けど、許すも何も、私に梗月さんの過去を責める資格はありません。私は今の梗月さんしか知らない。優しくて穏やかで、本とお酒が大好きで、朝が弱くて、フフフ…」
梗月と出会ってからを振りかえるといろんな梗月を思い出して、なんて幸せな日々を過ごして来たのだろうと笑みが溢れる。
「…そんな梗月さんが私は…す…」
好きです、と言おうとして梗月の人差し指が唇に当たった。
「その先は僕に言わせて…。静香、愛してる。君を不幸にしてしまうかもしれない…。でも、僕は君を失いたくない」
「梗月さん…」
嬉しくて、胸が震えて、涙が浮かぶ。
「不幸になんかなりません…、私は今、すごく幸せです。不幸になんかなりえません!」
抱き着くと優しく抱きとめてくれる腕。
この温もり、この匂い、全てが愛しくて、ギュッと腕を回した。
「愛してます、梗月さん。やっと…やっと言えました…」
「静香…」
抱き着いたまま安心できる腕の中で涙を流し続けた。
波の音と嗚咽が混じる。
梗月は全てを打ち明け受け入れてくれた静香に感謝と共にやっとこの胸に抱き締め手に入れた事に安堵した。
やっと落ち着いてきて顔を上げると甘く微笑む梗月にドキッとする。
動けぬまま見つめ合ってるうちに重要なことに気付いた。
「やだ、梗月さんの服が涙で濡れて…、はっ、やだっ、私今すっごい顔してますよねっ、み、見ないでください!」
泣きすぎて自分のメイクがぐしょぐしょなのに気付いた。
慌てて顔を手で隠し後ろを向く。
「大丈夫だよ。泣いてる顔もかわいいよ?」
「そんなお世辞はいりませんから!」
一瞬の甘い雰囲気も吹っ飛んで恥ずかしがる静香を後ろから覗き込む梗月。
絶対面白がってる!
「ふふ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。仕方がない、バスルームに行くといい。ついでにお風呂に入っておいで」
お風呂と聞いてドキッとした。
今日はここに二人で泊まる…と言うことは…。
「あ、あの、梗月さんが先に入って下さい。服、濡らしてしまってごめんなさい」
後ろを向いたまま言うと、ふわりと後ろから抱き締められてまたドキドキ。
「いいんだよ、先に入っておいで。何なら一緒に入る?」
「えっ!?い、いえ!一人で入ります!」
「なら、入っておいで、ほら」
ドキドキが加速してぎこちない動きの私を部屋の中へと導く。
梗月を見ると何か吹っ切れたような顔をして微笑んでいた。目が合うとまたドキドキする。
「ゆっくり入っておいで」
お母さん方はママさんとみんな呼んでるそうで、お父さんの方はなんて呼んだらいいか尋ねるとマスターだそうだ。マスターにママさん、なんだか面白い。にこにこ顔の二人に和んだ。
その後食べた料理はおいしくて、心が軽くなったのか静香は久しぶりに完食することができた。
美味しいデザートとワインも頂き、ほろ酔いで部屋に戻るとまたベランダに出た。
海風が気持ちよく、火照った頬を撫でていく。
空を見上げると、満天の星空。
海と同化してどこまでも広がる宇宙のように見えていた。
「静香…僕は好きな人も守れず、涼月達を騙し傷つけた酷い男だ。だけど、君と出合って初めて本当の愛に気付いた。こんな僕を君は許してくれるだろうか?」
隣に並び、不安そうに言う梗月さん。
お互い向き直り正面で見つめ合う。
「確かに、酷いことをしたと思います。けど、許すも何も、私に梗月さんの過去を責める資格はありません。私は今の梗月さんしか知らない。優しくて穏やかで、本とお酒が大好きで、朝が弱くて、フフフ…」
梗月と出会ってからを振りかえるといろんな梗月を思い出して、なんて幸せな日々を過ごして来たのだろうと笑みが溢れる。
「…そんな梗月さんが私は…す…」
好きです、と言おうとして梗月の人差し指が唇に当たった。
「その先は僕に言わせて…。静香、愛してる。君を不幸にしてしまうかもしれない…。でも、僕は君を失いたくない」
「梗月さん…」
嬉しくて、胸が震えて、涙が浮かぶ。
「不幸になんかなりません…、私は今、すごく幸せです。不幸になんかなりえません!」
抱き着くと優しく抱きとめてくれる腕。
この温もり、この匂い、全てが愛しくて、ギュッと腕を回した。
「愛してます、梗月さん。やっと…やっと言えました…」
「静香…」
抱き着いたまま安心できる腕の中で涙を流し続けた。
波の音と嗚咽が混じる。
梗月は全てを打ち明け受け入れてくれた静香に感謝と共にやっとこの胸に抱き締め手に入れた事に安堵した。
やっと落ち着いてきて顔を上げると甘く微笑む梗月にドキッとする。
動けぬまま見つめ合ってるうちに重要なことに気付いた。
「やだ、梗月さんの服が涙で濡れて…、はっ、やだっ、私今すっごい顔してますよねっ、み、見ないでください!」
泣きすぎて自分のメイクがぐしょぐしょなのに気付いた。
慌てて顔を手で隠し後ろを向く。
「大丈夫だよ。泣いてる顔もかわいいよ?」
「そんなお世辞はいりませんから!」
一瞬の甘い雰囲気も吹っ飛んで恥ずかしがる静香を後ろから覗き込む梗月。
絶対面白がってる!
「ふふ、そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。仕方がない、バスルームに行くといい。ついでにお風呂に入っておいで」
お風呂と聞いてドキッとした。
今日はここに二人で泊まる…と言うことは…。
「あ、あの、梗月さんが先に入って下さい。服、濡らしてしまってごめんなさい」
後ろを向いたまま言うと、ふわりと後ろから抱き締められてまたドキドキ。
「いいんだよ、先に入っておいで。何なら一緒に入る?」
「えっ!?い、いえ!一人で入ります!」
「なら、入っておいで、ほら」
ドキドキが加速してぎこちない動きの私を部屋の中へと導く。
梗月を見ると何か吹っ切れたような顔をして微笑んでいた。目が合うとまたドキドキする。
「ゆっくり入っておいで」