W Love ダブルラブ~イケメン双子に翻弄されて~
「ふん、やっと素直に言いおったな。二人とも意地の張り合いで女性に辛い想いをさせるなど言語道断だ。そんな卑劣な奴に育てた覚えはないぞ」
威厳のある声が緊張感と共に響く。
「奈津子君、静香君、孫が酷いことをして君たちを苦しめたこと、ワシからも謝る。申し訳なかった」
「私も、父として謝るよ、息子二人の監督不行き届きだった。申し訳ない」
「い、いえ、大丈夫です」
総裁と父の春月が頭を下げ、奈津子が取り繕うように言ったが、静香は言葉も出ず、ただ頭を振った。
「…」
何も言えずに渋い顔をして目を伏せる涼月と梗月。
「で、どうするのだ?二人とも。ん?」
傍らにあった杖を徐に前に立て顎を乗せて二人を見やる総裁は口元を上げている。
「僕は、静香と生涯を共にしたいと思っています。どうか、僕と静香の結婚を許してください」
我に返ったように顔を上げ、静香の手を握ったまま真剣な顔で総裁に訴える梗月を静香は固唾を飲んで見守るしかない。
「俺も、奈津子ともう一度やり直したい。交際を認めてほしい」
涼月も真剣な顔で訴え、奈津子と見つめ合う。
奈津子は堪らず涙を流した。
「…うん、良いではないか?」
「え?」
「は?」
暫しの沈黙の後、あんまりあっさり肯定されて、涼月も梗月もぽかんとした顔になる。
春月が横を向き小さく笑ってるのが見えた。
「え、そんな、あっさりでいいのかよ。じい様いつも言ってたじゃないか、わしの認める相手じゃないと結婚はさせない。そんな簡単に認められると思うなよって」
「そうだ、小さい時から口酸っぱく聞かされてきたのにこんなにあっさりだと、逆に怖いんだけど…」
呆然としている二人は幼いころから言い聞かされた話を思い出しながら問う。
「もちろんだ、わしの認める相手じゃないと結婚は許さない。だが、お前たち…」
じろりと二人を一瞥して徐に口を開いた。
「自分の選んだ相手が認められるわけないとでも思っているのか?」
「う…そんなわけない」
「そうではないけど…簡単には認めてくれないと思っていた…」
たじろく二人に面白そうに目を細め笑っている総裁。
「クククッ…」
威厳のある声が緊張感と共に響く。
「奈津子君、静香君、孫が酷いことをして君たちを苦しめたこと、ワシからも謝る。申し訳なかった」
「私も、父として謝るよ、息子二人の監督不行き届きだった。申し訳ない」
「い、いえ、大丈夫です」
総裁と父の春月が頭を下げ、奈津子が取り繕うように言ったが、静香は言葉も出ず、ただ頭を振った。
「…」
何も言えずに渋い顔をして目を伏せる涼月と梗月。
「で、どうするのだ?二人とも。ん?」
傍らにあった杖を徐に前に立て顎を乗せて二人を見やる総裁は口元を上げている。
「僕は、静香と生涯を共にしたいと思っています。どうか、僕と静香の結婚を許してください」
我に返ったように顔を上げ、静香の手を握ったまま真剣な顔で総裁に訴える梗月を静香は固唾を飲んで見守るしかない。
「俺も、奈津子ともう一度やり直したい。交際を認めてほしい」
涼月も真剣な顔で訴え、奈津子と見つめ合う。
奈津子は堪らず涙を流した。
「…うん、良いではないか?」
「え?」
「は?」
暫しの沈黙の後、あんまりあっさり肯定されて、涼月も梗月もぽかんとした顔になる。
春月が横を向き小さく笑ってるのが見えた。
「え、そんな、あっさりでいいのかよ。じい様いつも言ってたじゃないか、わしの認める相手じゃないと結婚はさせない。そんな簡単に認められると思うなよって」
「そうだ、小さい時から口酸っぱく聞かされてきたのにこんなにあっさりだと、逆に怖いんだけど…」
呆然としている二人は幼いころから言い聞かされた話を思い出しながら問う。
「もちろんだ、わしの認める相手じゃないと結婚は許さない。だが、お前たち…」
じろりと二人を一瞥して徐に口を開いた。
「自分の選んだ相手が認められるわけないとでも思っているのか?」
「う…そんなわけない」
「そうではないけど…簡単には認めてくれないと思っていた…」
たじろく二人に面白そうに目を細め笑っている総裁。
「クククッ…」