身代わり令嬢に終わらない口づけを
「ななななななにかご用ですか?!」
動悸を押さえるのに必死で、主に断りもなく勝手に部屋に入ってきたことについて怒るべきであったことには、ローズは考えが及ばなかった。
そんなローズを見て、レオンは片方の眉をあげる。
「なぜそんなに驚く。部屋に入る時に声をかけただろう。何をしていたのだ?」
「見ればお判りになるでしょう。荷物を整理していたのです」
ローズは、伯爵家から持ってきた荷物の荷解きをしていた。
結婚式までは、ベアトリスは婚約者とはいえまだ客人の立場だ。ここがベアトリスの仮の部屋となる。これから結婚式までの間に、彼女の道具などは大急ぎで運び込まれその準備が進められるのだ。
動悸を押さえるのに必死で、主に断りもなく勝手に部屋に入ってきたことについて怒るべきであったことには、ローズは考えが及ばなかった。
そんなローズを見て、レオンは片方の眉をあげる。
「なぜそんなに驚く。部屋に入る時に声をかけただろう。何をしていたのだ?」
「見ればお判りになるでしょう。荷物を整理していたのです」
ローズは、伯爵家から持ってきた荷物の荷解きをしていた。
結婚式までは、ベアトリスは婚約者とはいえまだ客人の立場だ。ここがベアトリスの仮の部屋となる。これから結婚式までの間に、彼女の道具などは大急ぎで運び込まれその準備が進められるのだ。