うさぎに罪はないがうさぎ好きな彼は罪深い
「えー」

不満げな仁史さんを引き摺っていくと、背後からはため息の音。

……すみません、ほんと。
ご迷惑をおかけします。

人気のない資料室まで連れていった斉藤さんは、、口を尖らせた。

「なんで話、中断するかな」

「困るんです!!
相手もだけど、私、も!」

「なんで?
可愛い理奈のこと、みんなに聞いて貰いたいだけなんだけど」

「それが!
困るんです!」

……ええ。
あれから仁史さんはうーたんの話を人前でしなくなった。

それに代わったのが私の話。

それも、普段のデートくらいならまあ問題ないが、その、……ベッドの中のことまで微に入り細に入り。
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