ガラスの靴は、返品不可!? 【前編】

「矢倉は、どんな風に君を抱くの? こんなに感じさせてくれないだろう?」

耳に抜き差しされる舌が、セクシーな声とともにねっとりと絡みつく。

私の身体を知り尽くした彼。
抗うことなんて、できるはずもなく。
ただビクビク震えながら、こぶしを口に押し当てて声を堪えた。

「我慢することない。誰も聞いてないから……もっと鳴いて? ……飛鳥」

誘いかける、熱いささやき。
胸の膨らみが服ごと、彼の大きな手に揉みつぶされた。

「っ……ぁ」

快感を逃がすように、背中をのけぞらせる。

「思い出させてあげるよ。僕とのセックス、好きだっただろう?」

ダメなのに。
こんなこと、しちゃいけないのに。

もう、頭はぐちゃぐちゃで、自分で自分がわからない。

彼はもう、私のものじゃない。
私のフィアンセじゃない。だから……

もっと触ってほしいなんて、
そんなこと……思っちゃいけないのに。

なのに、身体は正直だ。

触れられるたび、感じてしまう。
もっともっと……と、従順にすり寄ってしまう。


私を支配していたのは、喜び。
彼が今もまだ、自分に欲情してくれることを、こんなに嬉しいって……


「飛鳥……?」

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