ガラスの靴は、返品不可!? 【前編】
「ん、これも美味しい!」
思わず目を見開き、何度目かになる賞賛を惜しみなく贈った。
いや、お世辞じゃない。
ナディアに散々聞かされてはいたけど、正直これほど彼の腕前が本格的だとは思ってなかった。
天ぷら、餃子、から揚げ……
カリフォルニアロールはナディアのリクエストだな。
ラタトゥイユやカルパッチョ、パエリアなんて洋食もある。
飛鳥が出て行ってしまってから、酒がメイン、って生活をしていた胃がびっくりするくらい、どれもが絶品だった。
「すごいでしょーう! 和馬の料理はミシュラン級なんだから!」
ふふんと胸を張るナディアに、「すごいのは新条さんでナディアじゃないだろ」と冷静に突っ込む。
「ありがとう。どんどん食ってくれ。まだたくさんあるから」
勧められるまま、僕は遠慮することなく箸を伸ばした。
ボリュームたっぷりの料理がダイニングテーブル上、あふれんばかりに並んだ時は、圧倒されてどうしようかと思ったけど。
結局、男3人ってことだもんな。
どの皿も、気持ちいいくらいのスピードで減っていった。