あなたの青　わたしのピンク
昨日まで愛果は何時ものように

これまでと同じ通り仕事をしていた

同じ会社の同じ机で同じ様に

そして今日の為にこの数カ月を耐えてきた

今日は思い切り楽しんでいこう

そう思う自分と

この私の日常とは違う世界を暮らすハル

別々に過ごす時間は時々不安を連れてくるのだ

そして

明日からアジアツアーへと行ってしまうハル

そして明日には名古屋へと帰り

明後日はまたいつものオフィスで何時もの仕事が待っている

愛果は今の仕事が嫌いではない

仕事の仲間にも恵まれていると思う

だから仕事を会社を変わりたくなかった

学校を卒業して数年

嫌なことも乗り越え仕事を覚えようやく一人で

仕事をこなせるようになった

愛果にはハルのような秀でた才能はないけど

ここまでやってきた自分の仕事を大切に思っていたから

そこは私の大切な場所になっていたのだった。

上司と後輩に東京のお土産を買って帰らないと

それから両親にも

そう思い名古屋の皆の顔を思い出し

心がふわりと暖かくなる

そう思えば思うほど、ハルとの関係が不安になった

愛果はハルを愛していた

ハルがいたから仕事も名古屋での生活も

頑張ってこられた。


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