運命だけを信じてる
自分の分の珈琲も淹れて席に戻れば、星崎課長と初対面の小牧さんが挨拶をしていた。
小牧さんは相変わらずの金髪だった。
地毛でないと聞いてしまった以上、先輩として注意すべきなのだろうか。
っ、…。
一瞬だけ小牧さんと目が合った。
平常心、平常心。
「小牧くん、今週の金曜は空いているかな。良かったら歓迎会をと思って」
「ありがとうございます」
「よし、みんなも予定に入れとけよ」
小牧さんが入社するという話を聞いた時に、歓迎会の日にちもあらかじめ予定されていたから、管理課の全員が参加できることになっている。
そして私は幹事を任された。
「前山さん、おはようございます」
「おはようございます」
第一声はお互いに、普通にできた。
このまま問題なく進められるはずだ。私たちは社会人なのだから。