運命だけを信じてる

「私も、星崎課長がーー」


やっと、口にできる。

やっと、伝えられる。



「星崎課長が、好きでした」



見上げた夜空は雲ばかりで月は見えないけれど、私の心はスッと晴れた。

もやもやと心に潜ませていた想いを解放させ、わだかまりが消えていく。





私の答えを聞いて、星崎課長は笑った。



「"好きでした"、かっ……」


「はい。初めて星崎課長とこの公園に来た日から、ずっと恋をしていました。あなたが居るからどんなに辛い朝も会社に来れたし、頑張れました。本当に心から、星崎課長が好きで、大好きでした」



誰よりも愛した人。


「だから昨夜、課長の気持ちが私と同じだと知って、驚きました。でも、迷いました」


すぐに答えを言えなかった。
私も好きだと暴露できなかった。





躊躇った理由はーー


ただ、ひとつ。






「星崎課長に告白された時、別の男の人の顔が浮かびました。だから私はーー」



素直になると決めたから。



「星崎課長の気持ちには応えられません。申し訳ありません」



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