運命だけを信じてる
会社から電車で30分程、電車に揺られ、駅から徒歩3分の好立地にあるマンション。
そこの4階に"小牧"という表札がかけられていた。
星崎課長は訪れたことがあるようで躊躇いなくインターフォンを鳴らした。
「覚悟はいい?」
「ここまで無理矢理に連れて来られて、覚悟もなにも…」
そして本当に覚悟をする前に、ドアが開いた。
「星崎課長。飛鳥なら友達の家に家出してます」
スエット姿で現れた小牧さんはオフモードで、金髪が濡れ、少し乱れていた。
「今日は飛鳥じゃなく、小牧に用があってな。彼女も連れて来た」
星崎課長に腕を引っ張られ、前に出る。
「こ、こんばんは」
「前山さん…散らかっているけれど、上がってください」
その反応は驚き半分、呆れ半分だったけれど、とりあえず追い返されなかったことにホッとする。