運命だけを信じてる
眉間に皺を寄せて小牧さんは首を傾げる。
そうなりますよね…。
「そういうわけで俺はフラれた。でもおまえは俺たちの仲を取り持とうと、飛鳥と俺が付き合った経緯に、前山の異動のことがあったと教えたそうだな?でもあの件の、影の功労者は小牧だろうが」
「今更、そんな話…」
「いや。大事なことだろ。話してやれよ、前山に。俺も飛鳥から聞いただけで、おまえの口から聞いてないしな」
明らかに嫌そうな反応を見せた小牧さんはマグカップの液体を見つめ、そして目を閉じた。
「飛鳥から、いつ聞いたのです?口止めしていたつもりです」
「婚約が決まった時に」
「本当にあいつも最後の最後で、なにやってるんだか…」
「素直で優しい兄妹だよな」
「……絶対に言わないつもりでした。最初から、前山さんの好きな人が星崎課長だと知っていたから……」
"最初"っていつのこと?
私が話すよりも前なの?