運命だけを信じてる

呆気にとられて小牧さんを見る。
言い訳する気にすらならない。


「…なんて。本当は逢瀬先輩の意図、分かってますよ」


「意図ってなんです?」


小牧さんは小さく笑ってくれたので、ホッとして聞き返す。


「とにかく、クリスマスは2人で過ごしましょう」


「いいんですか?」


「いいもなにも、僕があなたと一緒に居たいので」


逢瀬先輩には申し訳ないけれど、心の中でガッツポーズをする。好きな人と過ごすクリスマスは何年ぶりだろうか。


「好きです、小牧さん」


「…ありがとうございます」


私たちは両思いのはずなのに。
小牧さんはこの想いを受け止めてはくれない。

大人の恋って、難しい。


学生の頃のように自分の気持ちに正直にあれば良いのに。色々とごちゃごちゃ余計なことを考えてしまうんだ。


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