運命だけを信じてる
小さめのクリスマスツリーを飾ったリビングに小牧さんを案内する。
「それじゃぁ、私は失礼するわ。お父さんと外でディナーなの」
「そうでしたか。こちら宜しければ受け取ってください」
小牧さんは手に持っていた紙袋のひとつを母に渡した。それは並ばないと手に入らない、超有名店の和菓子だった。
「え?いいの?ここ行列のお店でしょう」
「たまたま仕事がお休みだったもので」
「ありがとう。後でいただくわ。2人でゆっくりしてね」
「はい」
甘いものに目がない母は嬉しそうだった。
母のために朝から並んでくれたのかな…せっかくの休日なのに。
今度は私の番だ。
精一杯、彼をおもてなししたい。
「小牧さん。料理を持ってくるので、座ってください」
「うん。ありがと」