運命だけを信じてる
その晩、罪悪感からなかなか眠りにつけなかった。
つい口走ってしまったけれど、もちろん私は彼の人事権に口出しできるほど偉くないし、会社に来なくて良いなんて言いすぎた。
幸い彼は笑顔で受け流してくれたけれど、本心ではどうだったのだろう。
「本当に明日、来なかったらどうしよう…」
見慣れた天井を凝視する。
私をOJTに任命した星崎課長の責任問題になることが、一番怖い。
「おはようございます」
ほとんど眠りにつけず、メイクで目元のクマを隠しきれない状態で出社した。
そして、重たい目で、部屋の隅の打ち合わせスペースで星崎課長と小牧さんが話している姿を捕らえた。
ああ、やっぱり。
そうだよね。
OJTを変えて欲しいというお願いならまだ良いけれど、本当に辞めるつもりだったらどうしよう…。