神志名社長と同居生活はじめました
その話を逸らす為にというのもありつつ、私は今朝の出来事を早速社長に話した。
「あの、私今朝、中城さんと話したんです」
中城さんからは不穏なことを言われたので、これを社長に話すには勇気が必要なはずだった。
だけど社長の顔を見たら、不安なんてどこかに吹っ飛んでしまって……。
婚約者がいるとか、私とは結婚出来ない……とか、そんなの嘘に決まってる、と強く思えたのだ。
……だけど、私が話を切り出した瞬間、社長の表情が急に変わった。
一瞬だけど目が泳いだ。明らかに動揺している。
「……社長?」
「……あいつは、何だって?」
あいつ、というのは中城さんのことだろう。私は、今朝彼に言われたことを社長に話す。
……もっと自然と、雑談みたいに話そうと思ったばかりだったのに、急に心がざわざわしだして、声が微かに震える。
「しゃ、社長には婚約者がいて、私とは結婚出来るはずがない、って……」
それを聞いた社長は、ハァ、と溜め息を吐いた。
……何で? どうしてそんな反応なの?
婚約者なんて嘘に決まってるよね?
それならすぐに否定してほしい。そんな訳ないだろって、クスッと笑って、否定してほしい……。
……すると、しばらくの沈黙を破ったのは社長の方からだった。
「そうだよ」
「え?」
「全部、その通り。雅とは、遊んでただけ」
……え?
「あの、私今朝、中城さんと話したんです」
中城さんからは不穏なことを言われたので、これを社長に話すには勇気が必要なはずだった。
だけど社長の顔を見たら、不安なんてどこかに吹っ飛んでしまって……。
婚約者がいるとか、私とは結婚出来ない……とか、そんなの嘘に決まってる、と強く思えたのだ。
……だけど、私が話を切り出した瞬間、社長の表情が急に変わった。
一瞬だけど目が泳いだ。明らかに動揺している。
「……社長?」
「……あいつは、何だって?」
あいつ、というのは中城さんのことだろう。私は、今朝彼に言われたことを社長に話す。
……もっと自然と、雑談みたいに話そうと思ったばかりだったのに、急に心がざわざわしだして、声が微かに震える。
「しゃ、社長には婚約者がいて、私とは結婚出来るはずがない、って……」
それを聞いた社長は、ハァ、と溜め息を吐いた。
……何で? どうしてそんな反応なの?
婚約者なんて嘘に決まってるよね?
それならすぐに否定してほしい。そんな訳ないだろって、クスッと笑って、否定してほしい……。
……すると、しばらくの沈黙を破ったのは社長の方からだった。
「そうだよ」
「え?」
「全部、その通り。雅とは、遊んでただけ」
……え?