神志名社長と同居生活はじめました
確かに、あの告白を受けた日からもう数日が過ぎていた。
尚には悪いけれど、社長との一件で頭がいっぱいになりすぎて、そのことを忘れて掛けていた……。
「あ、あのね、尚……」
「雅とだったら遊園地行っても楽しいかもなぁ。お前、行きたがってたもんな。次の土曜、一緒に行こうか?」
「いや、だから……」
「お、牧田。元カノと何の話してんだよー?」
突然、尚の隣の席に腰掛けてきたのは、営業部に所属する尚の先輩だ。
まるでそれに続くように、他部署の方々も数人、「なになに?」と空いている席に座ってくる。
「牧田君と木月さん、ヨリ戻したの?」
「木月さんは牧田君のことがまだ好きだったんだ⁉︎」
「いいじゃん、また付き合っちゃいなよー!」
……名前も知らない社員の方々から、口々に勝手なことを言われる。
はっきり言わなきゃ。そんなことないですって。
でも、上手く言葉が出てこない……。
「いやー、実はそんな感じで」
私が口ごもっている間に、尚が勝手なことを言い始める。
「ちょ、尚っ?」
「やっぱ芸能人はワガママだし、こいつの方が付き合うにはいいなって思ってー」
へー、そうなんだ! とその場が勝手に盛り上がっていく。
尚は、私がはっきり言い返せない性格なのを知っているから、もしかしたらこのまま押し切ろうとしているのかもしれない。
尚には悪いけれど、社長との一件で頭がいっぱいになりすぎて、そのことを忘れて掛けていた……。
「あ、あのね、尚……」
「雅とだったら遊園地行っても楽しいかもなぁ。お前、行きたがってたもんな。次の土曜、一緒に行こうか?」
「いや、だから……」
「お、牧田。元カノと何の話してんだよー?」
突然、尚の隣の席に腰掛けてきたのは、営業部に所属する尚の先輩だ。
まるでそれに続くように、他部署の方々も数人、「なになに?」と空いている席に座ってくる。
「牧田君と木月さん、ヨリ戻したの?」
「木月さんは牧田君のことがまだ好きだったんだ⁉︎」
「いいじゃん、また付き合っちゃいなよー!」
……名前も知らない社員の方々から、口々に勝手なことを言われる。
はっきり言わなきゃ。そんなことないですって。
でも、上手く言葉が出てこない……。
「いやー、実はそんな感じで」
私が口ごもっている間に、尚が勝手なことを言い始める。
「ちょ、尚っ?」
「やっぱ芸能人はワガママだし、こいつの方が付き合うにはいいなって思ってー」
へー、そうなんだ! とその場が勝手に盛り上がっていく。
尚は、私がはっきり言い返せない性格なのを知っているから、もしかしたらこのまま押し切ろうとしているのかもしれない。