神志名社長と同居生活はじめました
……はあ⁉︎

というのが、正直な感想だった。



「い、一体何なの! 突然」

「突然でもないだろ。ほら、この間久し振りに雅にスタンプ送ったじゃん」

「え?」

何のことか思い出すのに数秒掛かったけど、そう言えば先日、確かに尚からスタンプは送られてきてたっけ。
おはようっていう、クマのスタンプ。意味が分からなくて返信もしなかったけれど。


「あの時から、俺の気持ちは雅に移り始めてたってことだよ」

「いや、意味分かんないよ。大体、そっちからフッたくせに」

「それについては今となってはほんとにごめん。失って気付くことってほんとにあるんだな」

失って……というか、自ら手を離したくせに、という言葉はここではいったん飲み込んだ。


「それに、あのスタンプ送ってきた後、間瀬さんと遊園地デート行ったんでしょ? ブログで見たよ」

私がそう言うと尚は、

「そう。あの遊園地デートが決定打だった……」

と、難しい顔をして答える。


「そもそも俺、遊園地って好きじゃないんだよ」

「そうだったね。私とは行ってくれなかったもんね」
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