Toxic(※閲覧注意)
最上階である35階でエレベーターを降り、例の新しいレストランに向かった。
「こちらが、新しくオープンした日本食のビュッフェレストランになります」
「へえ、和食ビュッフェなんですね」
まるで老舗の割烹のような店構えで、中がビュッフェ形式というのは、なかなか想像し難い。
「寿司に天ぷら、蕎麦は勿論、人気の高いちゃんこ鍋もご用意しています。そして、うどんやお好み焼き、焼き蕎麦などB級グルメも取り揃えております」
「なるほど、確かに最近はB級グルメも、外国人旅行者のリクエストによく入ってますね。お陰で、レストランのコーディネートに苦労します」
「ですよね。なので、変化してきたニーズに対応して、2階の寿司とは別に、今回新たにレストランを増設いたしました」
「さすがブリリアントさんですね。で、お話はこのレストランの件ですよね?」
私が言うと、柴宮は「ええ、まあ」と頷いたあと、にっこり笑って、
「そうなんですけど。でも今日は、ここではなく、あちらのイタリアンでディナーしましょうか」
と、予想外の言葉を返した。
「……は?」
確か、この新しいレストランを私に営業してほしい、という話だった筈だ。
「だって、こんなテキトーな和食バイキングより、あっちのイタリアンの方が絶対うまいですし」
柴宮はしれっとした顔でそんなことを言った。
ええっ? 新しいレストランの営業は?!
それに『テキトーな和食バイキング』って!
開いた口が塞がらないとは、このことだ。
コイツの腹の底、全然見えない。
「こちらが、新しくオープンした日本食のビュッフェレストランになります」
「へえ、和食ビュッフェなんですね」
まるで老舗の割烹のような店構えで、中がビュッフェ形式というのは、なかなか想像し難い。
「寿司に天ぷら、蕎麦は勿論、人気の高いちゃんこ鍋もご用意しています。そして、うどんやお好み焼き、焼き蕎麦などB級グルメも取り揃えております」
「なるほど、確かに最近はB級グルメも、外国人旅行者のリクエストによく入ってますね。お陰で、レストランのコーディネートに苦労します」
「ですよね。なので、変化してきたニーズに対応して、2階の寿司とは別に、今回新たにレストランを増設いたしました」
「さすがブリリアントさんですね。で、お話はこのレストランの件ですよね?」
私が言うと、柴宮は「ええ、まあ」と頷いたあと、にっこり笑って、
「そうなんですけど。でも今日は、ここではなく、あちらのイタリアンでディナーしましょうか」
と、予想外の言葉を返した。
「……は?」
確か、この新しいレストランを私に営業してほしい、という話だった筈だ。
「だって、こんなテキトーな和食バイキングより、あっちのイタリアンの方が絶対うまいですし」
柴宮はしれっとした顔でそんなことを言った。
ええっ? 新しいレストランの営業は?!
それに『テキトーな和食バイキング』って!
開いた口が塞がらないとは、このことだ。
コイツの腹の底、全然見えない。