砂時計が止まる日
「いらっしゃいませ。」
「ゆーちゃん案内お願い。
あと撮影のこと伝えといてほしいの。」
私は希良先輩の言葉に了解を伝え、レジ横の伝票ボードを取って入口に向かった。
「いらっしゃいませ。1名様でよろしいでしょうか?」
「ええ。」
女性は着ていた白いコートを脱いでいた。
「コート、お預かり致します。
テーブル席、カウンター席どちらがよろしいでしょうか?」
「カウンターで。」
私は女性をカウンター席に案内し、伝票ボードに席番号を書く。
「本日、ホームページの写真撮影を行っております。
お客様が写ることはございませんので、ご了承ください。
ご注文がお決まりになりましたらお呼びください。」
私は頭を下げてその場を離れた。
「注文お願いします。」
やがて、さっきの女性がそう私に声をかけてきた。
「カフェラテ1つ。以上で。」
女性はメニューから顔を上げて私にそう言った。
「かしこまりました。
ラテアートのご希望はありますか?」
「いいえ、ないわ。おまかせで。」
「かしこまりました。少々お待ちください。」
私は伝票にラテ1と書いてカウンターの厨房側に置いた。