砂時計が止まる日
その日の放課後、荒木と共に新垣の家を訪れていた。
《はい。》
「あ、類君?一夏です。
由羅のお見舞いに来たんだけど。」
ボタンを押したインターホンから声変わりの途中、というようななんとも言えない高さの男の子の声が聞こえた。
《あー、ちょっと待ってて。》
そう言ってプツリとインターホンは切れた。
しばらくすると玄関のドアではなく上の方から声がした。
「一夏、今日はお見舞い来なくていいって言ったで...っ!」
それは新垣自身の声で上を向くと目が合った。
「ごめん、白川君来てくれたんだ。」
「うん、手土産も何もないけど。」
彼女はパジャマ姿で髪はおろしっぱなし、もちろんメイクなんてしていなかった。
「ううん、来てくれただけで嬉しいから。ちょっと待ってて。
類、ドア開けて二人とも私の部屋に通してあげて。」
その言葉が聞こえたあと、窓は閉められた。
「どうぞ。」
開いた扉の内側には新垣よりも10センチほど小さい男の子がいた。
彼は僕たちを部屋に招き入れた。