砂時計が止まる日


「私、あそこに戻るつもりはしてないから。



私はここにいたいの。

私は強くいなきゃいけないの。



あ、一夏には伝えてないよね?」



そう語る新垣はいつもの目に強い光をもつ新垣だった。



「言ってないわよ。」



「うん、それならいいの。

一夏にだけは伝えないで。



そのデータ、どこに持っててもいいから一夏には見せないで。」



なぜそこまで荒木に伝えることを拒むのか、それはきっと幼馴染みの2人にしかわからないだろう。



「先生、白川君と話がしたいから。



そのこと、類と心菜に教えてあげて。

あとそろそろお母さんが帰ってくるし。」



新垣の頼みで“先生”は部屋を出ていった。



「ごめんね、ずっと隠してたの。

本当は関わる人、仲良くする人全員に伝えないといけないことなんだけど。



私ね。」



きっと新垣は僕の感じる違和感の全てを繋ぐ言葉を教えてくれる。

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