耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー

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「ただ今戻りました。」

牛乳が入った買い物袋を手にした美寧がラプワールに戻ると、カウンターの方からマスターが顔を出した。

「おぅ、お使いご苦労さん。少し遅かったからまたその辺で行き倒れてないかと思っていたところだったぞ。」

その台詞に美寧は軽く頬を膨らませた。

「そんなにしょっちゅう行き倒れませんからっ!」

怜に拾われた時のことはマスターには内緒だ。二度目だとばれたらきっともうお使いには出してもらえないかもしれない。

「それは安心だな。」

ハハハと笑うマスターを横目で見ながら、手早くエプロンを身に着け手を洗い店内に出る。
お客はカウンターにいつもの常連と、もう一組二人連れの女性がテーブル席に座っていた。

出来上がったコーヒーを彼女たちのところへ持って行くと、「あら、可愛い店員さんね。」と褒められて嬉しくなる。「ありがとうございます」と笑顔で礼を言い、「ごゆっくりどうぞ」と言ってカウンターの中に戻った。


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