耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
閉じていた唇を舌先でなぞられ、背中から腰に掛けてぞくりと痺れが走る。思わず「ふぁっ」と漏れた声と同時に、開いたあわいからそれはするりと侵入してきた。

歯列の表も裏も丁寧に撫でられていく。
それは丁寧に、ひとつひとつが「大事」「可愛い」と教え込むように。

(さっきご飯食べたばっかりっ!)

食後の歯磨きがまだだったことに気が付いて、美寧はしがみ付いていた怜の背中を軽く叩いた。

美寧の抗議に気付かないはずがないのに、怜はそれには気にも留めず更にくちづけを深くする。

「むんんんっ」

熱い舌先が上あごをなぞったところで、美寧の腰がカクンと抜けた。腰に回された腕の支えがなければその場にへたり込んでいただろう。

ようやく解放された唇から、大きく息を吸い込む。腰を支えられ怜の胸に寄りかかった美寧は、肩を上下させながら荒い息を整えようとした。
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