耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー

(朝からこんなに沢山食べれるようになるなんて……)

食後、ソファーに座って少し休憩する。
急に動くと胃がびっくりするのか、具合が悪くなってしまうことがあるからだ。

怜が作ってくれた今日の朝食は、玉子サンドの他にもレタスサラダ、オニオンスープがあった。
サラダには怜特製のシーザードレッシングをかけて食べる。濃厚なチーズの風味にピリリとした黒胡椒が効いたこのドレッシングが、美寧は大好きだ。

(おじいさまと暮らしていた時だって、朝からこんなにたくさん食べたことないかも……)

一緒に暮らしていた祖父は、孫娘にとても甘かった。
低血圧で朝が苦手な美寧を、無理に起こすことはなかったし、無理やり朝食を取らせようともしなかった。
そもそも祖父も朝起きるのは遅い方だったのだ。『宵っ張りの朝寝坊』という言葉がぴったりな祖父。そんな祖父に美寧は似たのだと思う。

そんな二人だったので、大抵起きてから最初の食事はほぼ昼食。早くてもブランチだった。

怜と一緒に暮らすようになってもう一か月経つが、最初はあまり食べることが出来なかった朝食も少しずつ食べられるようになって、朝起きることも苦手だったけれど、不思議と怜が起こしてくれるとちゃんと起きられるのだ。

< 338 / 353 >

この作品をシェア

pagetop