耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
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「れいちゃん、今日はこんな感じでどうかな?」
美寧が怜に見せたのは庭から摘んできた花々。千日紅と秋海棠を組み合わせていて、ピンク色で左右非対称の花びらの秋海棠の間から、丸くて小さな紫色の千日紅が可愛らしく顔を出している。
「ああ、いいですね。今日もとても素敵です。」
「じゃあ、活けてくるね。」
「はい、お願いします。」
パタパタと小走りで美寧が向かったのは、さっきまで美寧が寝ていた部屋。そこに戻った美寧が持っていた花を活けたのは仏壇の前だった。
実は、美寧が自室にしているのは仏間だ。
公園で倒れていた美寧を拾って帰った怜が、彼女をこの部屋に寝かして以降、美寧はこの部屋を使っている。
八畳ほどある仏間にはこれまでは何も置いておらず、来客があった時などに使う程度だった。客用布団などもこの部屋の押し入れに入っているので、必然的に美寧を寝かせる部屋になったのだ。