耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
花を供え終わった美寧が怜のところに戻ると、怜はキッチンで朝食の準備をしている途中だった。
「お待たせ、れいちゃん。」
「お疲れ様、ありがとうございます。」
美寧の方を振り向きながら言う怜は、光沢のある濃いグレーのエプロンを着け、手に持ったボウルを泡立て器で混ぜている。
「れいちゃんはもう朝ご飯食べたの?」
「いいえ、コーヒーは飲みましたが食事はまだですよ。」
「そうなんだ…ごめんね、待たせちゃって。れいちゃん、お腹すいちゃったよね?」
上目遣いで怜を見ながら申し訳なさそうにそう言った美寧に、怜は一瞬間を置いてから「俺も今朝はゆっくり起きたので、大丈夫です。」と言った。
怜が一瞬垣間見せた微妙な表情に、美寧は少し不思議に思ったが、特に気にすることもなく「良かった」と胸を撫で下す。
自分の寝坊のせいで怜がお腹を空かせていたのなら申し訳ないが、そうでないなら良かったとホッとした。ホッとしたら怜がさっきから混ぜているそれが気になった。
「何を作ってるの?」
「パンケーキです。」
「パンケーキ!?」
丸い目がキラキラと輝きだすのを見て怜は口元を緩める。
「今日の朝食はパンケーキですよ。ああ、もうブランチですね。……お昼兼でいいですか、ミネ?」
「うん!!パンケーキ沢山食べるから大丈夫!!」
勢いの良い返事に、怜は瞳を細め「了解です」と頷いた。