耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
血の繋がらない男性にそんな風に抱きしめられたことなどない美寧には、怜に抱き寄せられるだけで、どうしたら良いのか分からなくなってしまう。
(ううん…家族にだって、抱きしめられた記憶なんてない。)
自分を抱きしめてくれた異性は、記憶にある限り祖父だけ。
(でも、いやじゃない。れいちゃんの腕の中はおじいさまみたいに温かいから………)
さっきもほんの一瞬だったが、服越しに感じた彼の体温はとても温かかった。
(でも、おじいさまの時はこんなふうに心臓が忙しくなったりしなかったのに……)
思い返して頬を赤くした美寧の視界の端に、砂時計が最後の砂を落としきったのが映った。