耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
キッチンとは引き戸で仕切られているダイニングへと足を踏み入れると、テーブルのところに美寧がいない。
不思議に思った怜が視線を上げると、リビングのソファーに座っている姿が目に入った。
「ミネ。」
怜が声を掛けると、美寧は背もたれに預けていた体を起こし、ソファーから立ち上がろうとする。
「ああ、そのままで。俺がそちらに行きますよ。」
そう訊きながら持っていた皿をテーブルの上に置くと、怜は長い脚でスタスタと美寧のところまでやってきた。
怜は美寧の前に膝を着き、彼女の額に手を当てた。
「具合でも悪くなりましたか?」
美寧は慌てて頭を左右に振る。
「ううん、具合は悪くないの。大丈夫。…ちょっと勢いよく食べちゃって、苦しくなりそうだから休憩していたの。……もう平気だからテーブルに行くね。」
そう言って立ち上がろうとする美寧の肩を、そっと押さえてそれを止める。
「ミネはこのままで。あとはこちらで食べましょう。」
「え?」
「そのまま待っていてください。」
怜はそう言うと立ち上がり、すばやい動きでダイニングテーブルからパンケーキの皿を持って戻ってきた。