耽溺愛ークールな准教授に拾われましたー
「はぁ~~~」という盛大な溜め息が耳に届いて、美寧は下げていた頭を上げ隣に座る怜を見る。
開いた足の上に両肘をつき、組んだ両手に額を乗せて俯いている怜は、項垂れているように見える。顔を伏せているので美寧にはその表情は見えない。
(れいちゃん怒ってるの?どうしよう………)
これまでの人生の中で、他の人の食べ物を勝手に食べてしまった経験のない美寧は、どうしてよいのか分からない。
自分がもし、大好物を誰かに食べられてしまったことを想像すると、泣きそうなくらいに悲しくなる。しかもそれがたった一つしかなかったのなら。
「本当にごめんなさい……わたし、どうお詫びしたら……」
「―――お詫び?」
それまで黙っていた怜が口を開いたことが嬉しくて、美寧は前のめりに答える。
「うん!私に出来ることなら何でも言って。ちゃんとお詫びをしたいから。」
「……本当に?」
「もちろん。あ、でも……その…パンケーキは作れないんだけど………」
「わかりました。―――じゃあ、ミネが食べさせてください。」
「えっ!?」
「パンケーキ。俺に食べさせて。」
「っ!」