旦那様の独占欲に火をつけてしまいました~私、契約妻だったはずですが!~
「俊也さん?」
どうして家に? 出張から戻るのは明日だったはず。
それよりもどうしよう。勝手に書斎に入り、引き出しを開けたことがバレてしまった。
言い訳が浮かばず、ただ俯く私に近づく彼の足音。
落ちていた写真を拾うと、俊也さんは震える声で言った。
「勝手に見るなんて最低だ」
その声から、彼が怒っているのが伝わってくる。当然だと思う。俊也さんがいないことをいいことに、勝手に部屋に入って見てしまったのだから。
だけど写真を小物入れに戻す彼の姿を見て、言わずにはいられなかった。
「勝手に見てしまったことは謝ります。……でも俊也さんが愛しているのは、その人だけなんですよね? それなのにどうして私と結婚なんてしたんですか?」
珍しく余裕を失くしている。そうなるほど今も好きなんでしょ?
だけど俊也さんは私の質問には答えてくれず、冷たく言い放った。
「……芽衣には関係ない」
なにそれ、関係ないだなんて。
彼の言葉にカッとなる。
「関係ないわけないじゃないですか! 私たちは結婚しているんですよ!? ……俊也さんと五年間交際していたという女性が私を訪ねてきました」
「――え」
大きく目を見開き私を見る彼に畳み掛けていく。
どうして家に? 出張から戻るのは明日だったはず。
それよりもどうしよう。勝手に書斎に入り、引き出しを開けたことがバレてしまった。
言い訳が浮かばず、ただ俯く私に近づく彼の足音。
落ちていた写真を拾うと、俊也さんは震える声で言った。
「勝手に見るなんて最低だ」
その声から、彼が怒っているのが伝わってくる。当然だと思う。俊也さんがいないことをいいことに、勝手に部屋に入って見てしまったのだから。
だけど写真を小物入れに戻す彼の姿を見て、言わずにはいられなかった。
「勝手に見てしまったことは謝ります。……でも俊也さんが愛しているのは、その人だけなんですよね? それなのにどうして私と結婚なんてしたんですか?」
珍しく余裕を失くしている。そうなるほど今も好きなんでしょ?
だけど俊也さんは私の質問には答えてくれず、冷たく言い放った。
「……芽衣には関係ない」
なにそれ、関係ないだなんて。
彼の言葉にカッとなる。
「関係ないわけないじゃないですか! 私たちは結婚しているんですよ!? ……俊也さんと五年間交際していたという女性が私を訪ねてきました」
「――え」
大きく目を見開き私を見る彼に畳み掛けていく。