旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
「未彩さんが寂しい思いをしてるだろうとは思ってたよ。だけど、君には庭づくりもあるし、少々我慢をさせても平気かな、とタカを括ってた」


ちょっと誤算も発生したけど…と反省を漏らして、ホテルの中へと足を進める。

ドアをくぐり抜けるとロビーへのアプローチが続き、もう一つ奥のドアが開くと、フカフカの真っ赤な絨毯に迎え入れられ、ベルボーイがさっと現れて、フロントへと案内された。


呆気に取られてるうちに部屋へと案内され、館内施設の説明を受けて二人だけにされる。


私達が泊まる部屋は、最上階に近いセミスイート。
室内はベッドルームと和室とに分かれ、白いカバーの掛けられたダブルベッドがドンと寝室の壁沿いには置かれてある。


それを見て、思わず胸が鳴りだした。
ちょっと待って…と一人でオタオタし始め、気持ちの用意がまだ…と勝手に狼狽える。

だけど、皆藤さんは余裕で、部屋の外にある露天風呂を眺めに行ってた。


(そりゃ向こうは百戦錬磨の旦那様で、こういうシチュエーションにも慣れっこだろうけどぉ〜)


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