旦那サマとは打算結婚のはずでしたが。
こっちはまだキスがようやくの初心者。
それなのに、いきなりダブルベッドとか。


心臓に良くない…と顔の温度が急上昇。
ここで今顔を見られたら自分が何を考えてたかが、彼に悟られてしまう。


平静に…と急いで深呼吸を繰り返す。
そんなことをして、何とか気持ちを落ち着けようと試みた。



「ねぇ、未彩さん」


急に振り返った彼が声をかける。
私は一遍で緊張が呼び起こされ、「ひゃい!」と変な声を出してしまった。



(あっ…)


ぱっと両手で口元を隠し、熱くなってくる頰の熱を感じながら、「何ですか?」と彼に問う。
向こうはそんな私の顔を見て苦笑し、冗談なのか、「お風呂一緒に入らない?」と言ってくる。


「えっ…」


さっと顔色を蒼ざめさせる私。
そんなの無理!と速攻で断りたいのに、それすらも出来ないくらいにドギマギしてる。


「冗談だよ」


ハハハ…と笑う声に異様なまでにホッとした。
ハァ…と溜息を吐き出すと困った様な顔つきをされ、「そんなに安心されてもな」…と呟かれた。



「まあいいか」


< 191 / 225 >

この作品をシェア

pagetop