全てを愛して
この4ヶ月・・・
心愛がいるのが当たり前のように過ごしてきた。
出会いは偶然。
あの日、あの時、少しでもタイミングが合わなければ、違う行動をしていたら出会うことはなかった。
でも初めて会ったあの日から、目が離せなくなっていた。
毎日会うことはできなくても、毎日電話やLINEをした。
あれは・・・いつだっただろう・・・
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「もしもし・・・」
猛「心愛??俺だけど・・・遅くにごめんな。」
「ううん・・・大丈夫・・・」
猛「・・どうした??何か元気ねーけど・・・」
「・・・そうかな??」
後ろの方でゆっくりと音楽が流れていた。
猛「どっかで飲んでるのか??」
「・・うん・・・いつものバー・・・」
猛「一人??」
「・・うん・・・」
珍しく少し酔っ払っているのか、口調がゆっくりで幼く感じた。
猛「・・何かあったのか??」
「ううん・・・・私ね・・・」
猛「うん。」
「薬ないとぉ・・・眠れないの・・・」
猛「え??」
薬って、睡眠薬か??
「一人でぇ・・・怖くて眠れない・・・だからぁ、お酒飲まなきゃいけなくてねぇ・・・でもぉ、飲んでも飲んでも・・・酔えなくてぇ・・・」
猛「今酔ってるだろ??」
「でもねぇ・・・猛さんとぉ・・・電話するとねぇ・・・薬なくてもぉ・・・声聞いただけで眠くなっちゃう・・・不思議なの・・・」
猛「安心してくれてるの??」
「・・・うん・・・安心する・・・」
いつにも増して素直だ。
猛「ずっと・・・いつでも・・・心愛が安心できるように、電話もするし、傍にだっているから・・・」
「・・・ほんとに??約束・・・してくれる??」
猛「うん、約束。」
「・・・今度は・・・・・・信じても良いのかな・・・」
猛「え??」
「・・・」
猛「心愛??」
「・・スー・・・スー・・・」
猛「えっ、寝てる・・・」
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他にも・・・
傷付ける・・・
ふさわしい・・・
好き勝手言ってくれる。
他に、誰がいるって言うんだろう。
こんなに女に四苦八苦したことなんてなかった。
どうしたら喜んでくれるんだろう。
どうしたら笑ってくれるんだろう。
どうしたら楽しんでくれるんだろう。
でもそれを考えるのは凄く楽しくて、彼女の表情に一喜一憂して・・・
あぁ、こんなに好きなんだって思えるのは彼女しかいないのに。
当たり前だが、傷付けるつもりだってない。
今までツラかった分、幸せにしてやりたい。
全てを捧げたい。
ふさわしいかどうかなんて・・・
俺が決めることだ。