全てを愛して

彼女の掃除は丁寧で、それでいてテキパキしてる。

その姿もなんか綺麗で・・・

猛「ねぇ、明日も仕事来るの??」

できれば明日も会いたい。

「いえ・・・私ここには助っ人できてて、明日から来ません。1ヶ月に一度来るか来ないかなんです。」

なんてことだ・・・

もしかしたらもう会えない??

猛「普段は違うホテルで??」

「いえ、全く違う仕事してるんです。」

猛「そ・・・なんだ・・・」

会えないなんて嫌だな・・・

猛「・・・ねぇ、あのさ・・・こ・・・今夜食事一緒に行かない!?」

「えっ・・・」

心愛ちゃんはかなり戸惑った顔をしていた。


しまった、俺・・・これナンパみたいじゃん・・・


猛「いやっ、そのっ・・ナンパじゃなくて!!純粋に君と食事したいっていうか!!美味しいもの一緒に食べたいって言うか!!」

あぁーーーー、喋れば喋るほど駄目な奴だと思われている気がする・・・

もう駄目だ・・・

いつもはもっと上手に誘えるのに・・・

「・・・クスクスッ」

猛「え・・??」

「ふふふ、すいません・・・必死な顔されてたのに今度はショックな顔になったり・・ふふふ・・・笑っちゃってすいません。」

猛「いや・・・いいんだよ・・・」

笑った顔が可愛すぎて死にそう。

「・・わかりました、今夜行きましょうか。」

猛「えっ!?いいの!???」

「クスクスッ・・いつもはお断りしてるんですけど・・・さっき笑ってしまったお詫びということにしましょう。内緒ですよ??」


奇跡だ・・・

俺って今日運が良い!!!!



--------------


猛「ふふーん・・・ふふふーん・・」

あぁー、早く夜にならないかなー・・・

幸「・・・何この人・・・」

ドタドタ

俊「すまーん!!遅れたー!!」

幸「何回目だこの馬鹿!!」

俊「ごめーん!!」

幸「ったく、猛もなんか言ってやってくれよ。」

猛「ん??・・・おう、俊樹おはよ。遅刻してくれてありがとう。」

俊「・・・は??」

幸「ハァー・・・・」

俊「こ・・・幸ちゃん・・・こいつ何どうしたの!?」

幸「来た時からなんだよ・・・鼻唄歌っちゃって・・・気持ち悪・・」

俊「えぇー・・・何だよそれ・・・おい猛!!」

猛「んー??・・・ちょっと待った電話!!!!・・・もしもし、心愛ちゃん??」

「「・・・何だそのニヤケタ顔・・・」」
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