女を思い出す時
仕事を終えて外に出る。

眩しい太陽の光にまたため息が出る。
もしあの人が翔だったら 

ありえないけど・・・・でももし翔だったら

あれから年月を経て私を見てどう思うかな。
私が結婚してる事 どう感じるかな。

傷つくかな・・・・・・。

でも反対にあの患者が 翔だったら・・・・
私は傷つく・・・・・

だってあんな若くて綺麗な人がそばにいるんだもん。

およびじゃなかったわ。

今の私は 完全に おばさん
夫に愛人を作らせてしまう 魅力ない女

てかもう 女捨ててるし・・・・・
違う違う 翔じゃない
まさか こんなところで会うわけがない。

そしてあの人が翔だったら
病気が重そうで・・・・。

首をぶんぶんと振った。


美容室に帰り寄ろう。
少し自分を見直そう・・・・・・。

いつかもしかして翔と再会した時
こんな女になってたのかって

失望されたくないもの。

そう言えば最近 化粧も適当だし
髪の毛も簡単にまとめるだけだった。

太ったからだもこんなんじゃダメだよね。


篠塚 翔

その名前を久しぶりに聞いて私はまた
恋に落ちた気がした。

人違いの方がいいの。
いや 絶対に人違いに違いないから・・・・・。


でもいつかそんな日が来た時
堂々と会いたいもん。

大きく深呼吸した。

そうしたら不思議に気持ちが明るくなった。

「よし 美容室行って
新しいメイク道具でも見て・・・・。」


最近嫌気がさしていた毎日が ふっと明るくなった気がする。
私にとって翔の存在って
名前だけでも また恋しちゃうんだ。

あの患者さんにも 恋しちゃったりしてね。

あり得ない想像をしても楽しくなった。


会いたいよ 翔・・・・・
会いたくないなんて 嘘だよ・・・・。


この世が終わる時は 翔と一緒にいたい。


そして生まれ変わっても翔と一緒にいたい。



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