女を思い出す時
夕方仕事を終えた恒彦がやってきた。

「おひさし・・・・あれ?
のんママ感じ変わったんじゃ?」

「そう?髪型変えたからかな。」

「まぁそれもあるけれど・・・・・
なんか違うんだよな。」

真美がやってきて

「やめてくれる?人のママのこと
女を見る目で見るの。」

みんなで爆笑した。

「パパ~~~」

錬が恒彦に抱き着いて抱っこをせがむ。


真美は幸せそうだ。
私は 真美のその顔を見れるだけで

幸せな気持ちになる。

他人の子でもこれほど愛おしいのに

私と翔の子供がもし生きていたら・・・・・
どれだけ愛おしいだろう。


あの子の分も
あの子へかける愛を真美が全て
受け取ってくれてるんだろうな。


「お義父さんはまだ?」

「うん 今日来ることは言ってるけど。」

恒彦が真美を振り返った。

「早く 手洗ってきて~~
パパの手 ばい菌だらけだから。」

そう言うと錬を受け取ってリビングに
戻っていった。


夫と真美・・・・・

なんかあったんだな・・・・・。

それからしばらくして

「ただいま~~~錬~~~~!!」

大きな声が聞こえて 錬が


「じぃじ~~~!!」

そう言いながら玄関に向かって走っていった。


はたからみたら 幸せな家族の構図

「おかえりなさい。」

「ただいま~
仕事切り上げてきたぞ錬~~」


夫は機嫌のいい顔で
私を見て微笑んだ。


「日が短くなったな・・・・・。」

「そうね。」

「来週末は紅葉でも見に行くか。」


珍しい・・・・・。


「真美たちにも言っておくわ。」


「いや 二人で行こう。
温泉予約して・・・・・。」


そう言うと夫は錬を抱き上げて
テンション高く歩き出した。


二人で温泉・・・・・・
愛人となんかあったのかしら・・・・


変な関係だわ。


嫉妬もわかない。


こうやって私達は年を取っていくのかな。

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