身ごもり政略結婚

今は笑顔で話し続けられる自信がない。


「それじゃあ先に眠って。明日の朝も起きなくていいから。おやすみ」


大雅さんはそう言うと、私の額にキスを落としてベッドルームを出ていった。

彼の唇が触れた場所がたちまち熱を帯びてくる。
それなのに、私の心には無限に不安が広がる。


私だけを見て。私を愛して!

そう言えたらどんなに楽だろう。


「せっかく、うまくいき始めていたのに」


私は何度もお腹をさすり、しばらく放心していた。



大雅さんのおかげでマタニティブルーから脱却しつつあったのに、また逆戻り。

時々涙が流れていることに気づいてハッとするようなことまである。

アルカンシエルに行ってこれからも頑張ろうと思えたのに、どうしても赤池さんのことが気になって、余計なことばかり考えてしまうのだ。


大雅さんは、再び沈んでいる私を優しくいたわってくれる。

家にいるときはいつも私の隣にいて、手を握ったり抱きしめたりしてくれた。
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