身ごもり政略結婚
しかも金曜の検診で、もしかしたら性別がわかる。
この子が女の子だったら……。
そんなことを考えると、血の気が引いていく。
私、バカだ。
彼に好意を抱かなければ、こんなに苦しまずにすんだのに。
彼の愛が欲しくなってしまった私には、耐えがたい状況だった。
「結衣。最近口数が少なくなったね。なにか不安なの?」
私をベッドに休ませた彼は、隣に座って髪を撫でる。
「いえ。なんでもありません」
彼が私とこの子の真剣に向き合ってくれていると知ってから、嘘みたいにつわりが軽くなった。
でも、赤池さんの存在を知ってから、また逆戻り。
心の調子が体にも影響するのだと痛いほどわかった。
「そっか」
落胆するような声を聞き、心の中で反発する。
お願い、私を安心させてよ?
赤池さんと会わないで。
しかし、言葉にできない気持ちが彼に伝わるはずもなく、その日は彼に背を向けて眠った。