身ごもり政略結婚
それから持ってきてくれた桃餡の葛まんじゅうは、大雅さんがおいしそうに食べていたものだ。
それを思い出してまた泣きそうになったけれど、ぐっとこらえた。
私はこの子のママになるの。
もっと強くならなくては。
もし、須藤の家を出ることになってもひとりでこの子を育ててみせる。
そうやって自分にカツを入れたものの、つらくないわけがない。
政略結婚だとしても、大雅さんに添い遂げようと思っていた。
恋愛結婚とは違っても、きっと私たちなりの幸せがあると。
でも、やっぱりダメなのかな。
父は店が忙しくなってしまい戻っていったものの、布団を敷いてくれた。
お言葉に甘えて今日はここに泊まろう。
あのマンションにいると、どうしても涙がこぼれる。
そう考えて目を閉じると、いつの間にか眠っていた。