身ごもり政略結婚

しかも、マージンも少しでいいって……。
夢でも見ているかのようだ。


「お弟子さんがいらっしゃるとお聞きしましたが、その方にもお残りいただきたいと思っています。作っていただく量が大幅に増えますので、ご負担になるかもしれませんが――」

「負担なんてとんでもない!」


父は須藤さんの発言を遮り、身を乗り出す。

こんないい話が舞い込むなんて奇跡に近い。
父だけでなく私も興奮気味だ。


「そう言っていただけるとありがたいです。具体的なプランは、後日麻井と営業担当からご提案します。アルカンシエルは設備はもちろん、サービス、食事、備品に至るまですべてが一流のホテルです。今後、千歳さんの和菓子もプレゼンテーションしてまいりますが、絶対に契約できると踏んでいます。よろしくお願いします」


それじゃあ、現時点ではまだホテルと契約したわけではないのに、店の再建に手を貸してくれるということ?
< 22 / 322 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop