身ごもり政略結婚
だからその通りにできない自分に焦りを感じていた。
でも、大雅さんが『心の支えになっている』と言うのだから、これでいいのかな?
「結衣は真面目すぎるんだ。もっと力を抜いてごらん。お互い、足りないところは埋めあって生きていけばいい。まあ、そんなところも好きなんだけど」
大雅さんは私を解放して真摯な眼差しを注ぎ、優しく頬に触れてくる。
絡まる視線から彼の温かな想いが伝わってきて、張り詰めていた心が緩んでいく。
「なあ、明日の検診、土曜に変更できないかな?」
「多分、できると思いますけど」
どうして土曜?
「俺も一緒に行きたい。それと、性別はわかっても聞かない。産まれてくるまでのお楽しみにしよう」
「でも、お義母さまが……」
「大丈夫。俺が話すよ」
納得してもらえるかどうかはわからないが、もう全部大雅さんに託そう。
「はい」
「結衣」
もう一度私の名前を呼んだ彼は、私から少し離れて艶やかな視線を向ける。