身ごもり政略結婚
赤ちゃんには会いたいけれど、陣痛は想像以上に過酷だった。
うまく言えないけれど、お腹の中で何度もなにかが爆発しているような、そんな強い痛みとずっと戦っている。
生理痛の比じゃなかった。
まだこれから産むというのに、もうフラフラ。
「もう少しだ」
大雅さんは私を励ましながら、自分も顔をゆがめる。
「痛いっ。痛い……」
腰を強く押してもらってもまったく効果はない。
「んーっ!」
歯を食いしばった瞬間、大雅さんの手に爪を立ててしまった。
「ごめ……ごめんなさ――」
「そんなこといい。これで痛みが和らぐならいくらでも握れ」
彼は私が手を離そうとしたのに、かえって強く握ってくる。
本当に一緒に戦ってくれているかのようだった。
「須藤さん、全開まできましたよ。分娩室に移動しますね」
分娩室は隣だけどさすがに歩くことはできず、今度はストレッチャーに乗せられて運ばれた。
すでに痛みが続きっぱなしの状態で、大雅さんがどうしているかをうかがう余裕もない。